本文
ゆく川のながれは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
口語訳
流れてゆく川の流れは絶えることがなく、しかも、(流れている水は)もとの水ではない。
語句・文法の解説
| 本文 | 解説 |
| ゆく (行く・往く) |
【文法】カ行四段活用の自動詞「ゆく」の連体形 【意味】流れて行く |
| 川 (河) |
【文法】名詞 |
| の | 【文法】連体格(連体修飾格)の格助詞。体言や体言に準ずる語に接続する 【意味】~の |
| 流れ | 【文法】名詞 |
| は | 係助詞 |
| 絶え | 【文法】ヤ行下二段活用の自動詞「絶ゆ」の未然形。 |
| ず | 【文法】打消の助動詞「ず」の連用形。 |
| して、 | 【文法】単純接続の接続助詞。形容詞の連用形・形容動詞の連用形・打消の助動詞「ず」の連用形などに接続する。 |
| しかも、 | 【文法】接続詞 |
| もと | 【文法】名詞 |
| の | 【文法】連体格(連体修飾格)の格助詞。体言や体言に準ずる語に接続する 【意味】~の |
| 水 | 【文法】名詞 |
| に | 【文法】断定の助動詞「なり」の連用形 |
| あら | 【文法】ラ行変格活用の補助動詞「あり」の未然形 【意味】断定の助動詞「なり」の連用形「に」+ラ行変格活用の補助動詞「あり」で、「~である」という意味。 |
| ず | 【文法】打消の助動詞「ず」の終止形。 |
出典
鴨長明『方丈記』